「顔出し不要」「在宅」と書かれた副業の募集は、よく見かけます。では、実際にはどれくらいあって、どんな仕事なのでしょうか。
研究所は、2026年10月28日の夜に、日本の代表的なクラウドソーシング(ネットで仕事を頼み、受けるサイト)の3つ、クラウドワークス・ランサーズ・ココナラで、募集中の仕事を数えました。
結果は、はっきりしていました。「顔出し不要」という言葉が入った募集は、クラウドワークスで全体の約1%、ランサーズではわずか2件でした。そして中身を読むと、報酬の形や仕事内容がはっきりしない募集も混ざっていました。
この記事では、数えた件数、中身の傾向、気をつけたい募集の特徴、そして顔を出さずに働きたい人が、どう仕事を探せばよいかをまとめました。
注記:この記事の件数は、2026年10月28日19時台に、ログインせずに見た各サイトの検索画面の表示です。件数は時間とともに数件ずつ動きます。
この数字の出どころ
- 数えた場所:
- クラウドワークスの「仕事を探す」(募集終了を隠す)
- ランサーズの「仕事を探す」(募集中の仕事のみ)
- ココナラの「仕事・依頼を探す」(募集中の仕事のみ。サービスの出品は数えていない)
- 探した言葉:「顔出し不要」「顔出しなし」「在宅」の3つを、それぞれキーワード欄に入れた。比べるために、キーワードなしの全件も数えた
- 数えた日時:2026年10月28日 19時53分〜19時56分(画像の帯に記録)
- 中身を読んだ範囲:クラウドワークスの「顔出し不要」の新着上位30件(同じ日の18時台に、公開の募集ページを1件ずつ開いて読んだ)。ランサーズの2件とココナラの7件はすべて
- 研究所がしなかったこと:ログイン、応募、問い合わせ。募集した人の名前は控えていません



数字はすべて、この画面に出た表示どおりです。推計はしていません。
ひと目で分かる:数えた結果
| サイト | 「顔出し不要」 | 「顔出しなし」 | 「在宅」 | 募集中の全件 |
|---|---|---|---|---|
| クラウドワークス | 96件 | 456件 | 2,005件 | 8,871件 |
| ランサーズ | 2件 | 20件 | 741件 | 1万9,107件 |
| ココナラ(募集) | 7件 | 6件 | 7件 | 268件 |
出典:各サイトの検索画面(2026-10-28 19:53〜19:56/研究所が取得):クラウドワークス、ランサーズ、ココナラ
全件に対する割合にすると、次のとおりです(表の数字からの計算)。
- クラウドワークス:「顔出し不要」は約1.1%、「在宅」は約22.6%
- ランサーズ:「顔出し不要」は約0.01%、「在宅」は約3.9%
- ココナラ:「顔出し不要」も「在宅」も約2.6%

ただし、この件数は「顔を出さない仕事の数」ではない
ここが、いちばん大事な注意点です。
検索の件数は、その言葉が募集のどこかに書かれている数です。顔を出さずにできる仕事の数ではありません。
実際に中身を読むと、こんなことが起きていました。
- ココナラ:「顔出し不要」の7件のうち、2件は顔出しが必要な募集でした。本文の「顔出し:あり」と「動画編集:不要」の両方の言葉に当たったと見られます
- クラウドワークス:「顔出しなし」の456件の上位には、「顔出し必須」の募集も入っていました。「顔出し」と「なし」を別々に探しているようで、そのため「顔出し不要」より件数が多くなっています
- ランサーズ:ログインしない状態では、AIが「市場価格と違う」と判定した募集が、最初から外されていました。外す設定は変えられませんでした
つまり、サイトどうしの件数は、そのままでは比べられません。 「どのサイトに顔出し不要の仕事が多いか」ではなく、「『顔出し不要』と書かれた募集には、どんな仕事が多いか」を見るのが、この数字の正しい使い方です。
中身を読んで分かったこと
1. 多いのは「配信」「インタビュー」「素材の提供」
クラウドワークスの「顔出し不要」の新着上位30件を、研究所が1件ずつ開いて、仕事の種類で分けました。
| 仕事の種類 | 件数 |
|---|---|
| 配信・チャット系(ライバー、VTuber、音声のライブ配信) | 10件 |
| インタビュー・アンケート(話を聞かせる、音声のゲスト出演を含む) | 8件 |
| 撮影・素材の提供(日常の映像、商品を使う動画など) | 4件 |
| モニター(自宅への訪問あり) | 4件 |
| 動画編集(切り抜き) | 2件 |
| ライティング(記事の作成) | 1件 |
| SNSの投稿文の作成 | 1件 |
出典:研究所がクラウドワークス「顔出し不要」の検索結果の新着上位30件を読んで分類(2026-10-28 18時台)

「顔出し不要」と、わざわざ書く必要があるのは、ふつうなら顔が関係しそうな仕事だからだと研究所は見ています。配信、インタビュー、撮影がそうです。
一方で、ライティングや事務のような、もともと顔を使わない仕事は、「顔出し不要」と書かれないことが多いと考えられます。「顔出し不要」で探すと、かえって顔に近い仕事ばかり出てくるのです。
また、30件のうち7件は、同じ依頼者の同じ文面の募集(配信者の募集)でした。件数が多く見えても、中身の種類はそれほど多くありません。
2. ランサーズの2件と、ココナラの7件
- ランサーズ:2件とも、同じ依頼者のYouTubeチャンネルの運用代行でした
- ココナラ:撮影・モデル2件、歌唱と動画の出演1件、作業の見守りと助言1件、体験の感想文1件、動画編集1件、聞き取り1件。うち2件は、上に書いたとおり顔出しが必要でした
件数が少ないので、この2サイトについては傾向は言えません。
3. 「在宅」なのに、自宅に人が来る
クラウドワークスの上位30件には、タイトルに「在宅」とあるのに、本文では担当者が自宅を訪問し、住所を伝えることが前提のモニター募集が4件ありました(地域違いの同じ募集)。応募のときに、名前・年齢・都道府県などを書くよう求めていました。
「在宅」は「家でできる」とは限らず、「家にいてほしい」の意味のこともあります。
気をつけたい募集の特徴
研究所は、読んだ募集を次の4つの点で見ました。判定は募集ページに書かれた言葉だけで行っています。当てはまったからといって、詐欺だと決めつけるものではありません。
| 気をつける点 | クラウドワークス(30件) | ランサーズ(顔出しなし20件も含めて22件) | ココナラ(7件) |
|---|---|---|---|
| ① 報酬が相場とかけ離れて高い(「1日○万円」など) | 0件 | 0件 | 0件 |
| ② サイトの外のLINEなどへ誘導する | 0件 | 2件 | 0件 |
| ③ 働く側が先にお金を払う | 0件 | 1件(商品を立て替えて買う形) | 0件 |
| ④ 仕事の中身がはっきりしない | 8件 | 1件 | 1件 |
出典:研究所が各サイトの募集ページを読んで判定(2026-10-28 18時台)
※ランサーズは「顔出し不要」が2件しかなかったため、「顔出しなし」の20件も合わせて見ました。
「1日○万円」のような、分かりやすく怪しい募集は見当たりませんでした。目立ったのは、④中身がはっきりしない募集です。たとえば次のような書き方でした(依頼者の名前は伏せます)。
- 本文が3行ほどで、使う配信アプリも、時給の額も書かれていない配信者の募集(同じ文面で7件)
- 「実際に使用するサービスや活動内容については、契約前にご案内」とだけ書かれた音声の出演者の募集
- 体験するサービスの中身が「採用後にご案内」の感想文の募集
ほかにも、次のような点が目立ちました。
- 報酬が歩合(成果しだい):クラウドワークスの30件中8件。「ランクに応じた時給+視聴者の応援の実績に応じた報酬」などの書き方
- 報酬がとても低い:切り抜き動画の編集が1本100円〜200円、日常の映像の提供が30本で1,200円
- 一覧の報酬と本文の報酬が違う:ランサーズの求人2件。一覧では「月額10万〜20万円」なのに、本文では「1本100円」「1出品40円」
各サイトの決まり:やってはいけない募集
3サイトとも、利用規約やガイドラインで、怪しい募集の形を禁じています。
クラウドワークス
仕事を頼む人向けのガイドラインで、次のような依頼を禁じています。
- 「成果報酬制、歩合制、成功報酬制など、稼働や作業に対する報酬が発生しない可能性がある支払い方法を示唆する依頼」
- 「入会金・サブスクリプション料金・商品の引き取りや確保のための料金・商品購入料金など、ワーカーが料金の支払いをする依頼」
- メールアドレス・電話番号・LINEのIDなど、直接の連絡先を示す依頼
出典:クラウドワークス「仕事依頼ガイドライン」(確認日 2026-10-28)

上で見た「歩合の報酬」の8件は、このガイドラインに照らすと、問題になりうる形です。
ランサーズ
利用規約で、サイトを通さない直接の取引に誘うことや、「仕事依頼若しくは提案の登録において登録内容を明確にせず、本サイト外へ誘導する行為」を禁じています。依頼のガイドラインでは、成果報酬の仕事も「報酬が不明瞭なためご依頼いただけません」としています。
出典:ランサーズ「利用規約」第31条、ランサーズ「依頼ガイドライン細則」(確認日 2026-10-28)

なお、ランサーズの規約では、契約が成り立ったあとに連絡先を伝え合うことは認めています。「契約のあとにLINEで連絡」という募集が、それだけで規約違反とは言い切れません。
ココナラ
ご利用ガイドの禁止行為で、「ココナラ外の連絡手段を用いたやり取りを行うように誘導する行為」や、ココナラの決済を使わずに外で支払う行為などを禁じています。
出典:ココナラ「ルールとマナー」(禁止行為)(確認日 2026-10-28)
どのサイトでも、「サイトの外のLINEで説明します」「先にお金を払ってください」と言われたら、立ち止まる理由になります。 困ったときは、応募する前に、そのサイトの運営に相談しましょう。
顔を出さずに働きたい人は、どう探せばよいか
ここからは研究所の分析です。

「顔出し不要」で探すより、「顔を使わない仕事」の種類から探す
数えた結果から言えるのは、「顔出し不要」という言葉で探すのは、遠回りになりやすいということです。出てくるのは、配信やインタビューのような「ふつうは顔が関係する仕事」が中心でした。
顔を出さずに働きたいなら、最初から顔を使わない仕事の種類(カテゴリ)から探すほうが早いと研究所は考えます。たとえば、記事を書く、文字を起こす、データを入力する、画像や動画を編集する、といった仕事です。
応募の前に、5つを確かめる
- 何をするのかが、募集の本文に書いてあるか(「契約前にご案内」だけなら、質問で確かめる)
- 報酬が、作業に対して決まっているか(歩合・成果しだいの報酬は、クラウドワークスとランサーズの決まりで禁じられている形)
- サイトの外の連絡先に誘われていないか
- 先にお金を払う必要がないか
- 「在宅」でも、家に人が来たり、住所を伝えたりする必要がないか
1件の報酬を、時給に直してみる
「1本100円」の動画編集は、1本に30分かかれば時給200円です。件数や「顔出し不要」の言葉より、1時間あたりいくらになるかで比べると、続けられる仕事かどうかが見えます。
研究所がこのデータから考えること
クラウドソーシングで「顔出し不要」の仕事を探すのは、誰かの仕事を受ける働き方です。一方で、研究所がこれまで紹介してきた事例(ココナラで占いを出品する人、有料のニュースレターを書く人)は、自分の商品を置いて、買ってもらう働き方でした。
どちらにも顔を出さずに始められる道があります。ただ、仕事を受ける側では、報酬の単価を決めるのは依頼する側です。自分で値段を決められるかどうかも、副業を選ぶときの大事な分かれ目です。
3分でわかる無料診断です。
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この数字の使い方・限界
- 件数は「その言葉が書かれた募集の数」です。顔を出さない仕事の総数ではありません
- サイトどうしの件数は比べられません。キーワードの当たり方、件数に含まれる募集の種類(ランサーズは「プロジェクト」と「求人」が混ざる、クラウドワークスには広告枠が入る)、最初から外されている募集(ランサーズの「市場価格と違う」判定)が、サイトごとに違います
- 時点の数字です。同じ日の約1時間のあいだにも、数件ずつ動きました
- 中身を読んだのは、クラウドワークス30件・ランサーズ22件・ココナラ7件です。サイト全体の傾向を表すとは言い切れません
- 「気をつけたい募集」の判定は、本文の言葉だけで行いました。依頼者に確かめたものではありません
研究所のまとめ
- 「顔出し不要」と書かれた募集中の仕事は、クラウドワークスで96件(全体の約1.1%)、ランサーズで2件、ココナラで7件でした(2026年10月28日19時台)。思ったより少ない、というのが率直な結果です。
- 中身は、配信・インタビュー・素材の提供が中心でした。 「顔出し不要」で探すと、ふつうは顔が関係する仕事が出てきます。顔を出さずに働きたいなら、顔を使わない仕事の種類から探すほうが早いと考えます。
- 歩合の報酬や、中身がはっきりしない募集が混ざっていました。 応募の前に、仕事の中身・報酬の決め方・外への誘導・先払い・自宅への訪問の5つを確かめてください。
この記事は2026年10月28日時点の情報です。件数は検索画面の表示で、時間とともに変わります。各サイトの規約やガイドラインは変わることがあるため、利用する前に公式ページで最新の内容を確かめてください。
最終更新日:2026-10-28

